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田中哲司 撮影:阿久津知宏

田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河が登壇 長塚圭史が秋元松代の名作に再び挑む『近松心中物語』製作発表レポート

『近松心中物語』製作発表 撮影:阿久津知宏   KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』の製作発表が行われ、演出の長塚圭史、出演の田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河が登壇した。   「近松心中物語」は戦後を代表する劇作家・秋元松代の代表作。 近松門左衛門の「冥土の飛脚」をベースに他作品の要素を加え、近松作品の魅力をふんだんに盛り込んだシンプルで力強い言葉と、故・蜷川幸雄氏の劇的な演出により、観客からの圧倒的支持を得て1000回を超えて上演され、演劇界の金字塔と称されている。 今回は長塚圭史が演出を手がけ、田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河、石倉三郎、朝海ひかるなど、19人の俳優で描く。 本作の製作発表が行われ、演出の長塚圭史、出演の田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河が登壇した。   長塚圭史 撮影:阿久津知宏 長塚圭史 撮影:阿久津知宏   長塚圭史 「なんでこの作品を選んだかというと、秋元松代さんが横浜出身の神奈川県が誇る劇作家であることと、『常陸坊海尊』という作品を演出させて頂いたことで、秋元さんの簡潔でありながら味わい深いせりふに惹かれていきました。『近松心中物語』というと蜷川さんが演出した絢爛豪華な印象がありますが、改めて再読してみたところ、若者たちが、身分制度が厳しく、金がものをいう社会の中でどうしようもなく行き場が無くなって死を選ぶっていう、忠兵衛と梅川、ある程度裕福ながらも心中という物語に恋してしまうお亀と、生の執着から逃れられない与兵衛の様。この二組のカップルの様は今の時代においても非常に雄弁なのではないかなと思いました。 あと、肉体的な戯曲だなと思いました。一目惚れって電気みたいなものが体を走って惹かれ合うわけですから、非常に人間の肉体的なことだと思うんです。今僕らが求めている肉体性みたいなことが堪能できるんじゃないかなと思います。 KAAT神奈川芸術劇場の「冒」というメインシーズンの最初の作品です。蜷川さんは80人でやってましたが、こちらは19人でやるというのも冒険・チャレンジになると思います。楽しみにしていてください。」   田中哲司 撮影:阿久津知宏 田中哲司 撮影:阿久津知宏 田中哲司 「忠兵衛という役は僕にとってはハードルの高い、心して挑まねばと思う役です。さっき圭史くんに聞いたら20代ということで。僕今、55歳なんですけど・・・。これはヤバイぞと感じました。明後日から稽古が始まります。僕は最初の本読みが大好きで、みんなどんな世界観や価値観を持ち込んで読むのかなと、今から楽しみです。圭史くんが芸術監督になってから一作目ということなので、いい作品にしてお祝いしたいなと思います。」   松田龍平 撮影:阿久津知宏 松田龍平 撮影:阿久津知宏 松田龍平 「長塚さんの演出を受けるのはこれで3回目です。1回目は哲司さんとご一緒させてもらっているのでめちゃくちゃ心強いなと思って楽しみにしています。これから稽古を重ねてちょっとずつ与兵衛の人柄が出てきたらいいなと思っています。」   笹本玲奈 撮影:阿久津知宏 笹本玲奈 撮影:阿久津知宏 笹本玲奈 「私にとって、遊女梅川を演じるのは試練になると思っています。先ほど長塚さんから『こういうセットで、こんな感じになる』という説明を受けたんですけど、私が想像していたものとはずいぶん違っていて斬新だなと思いました。和物に挑戦することも、長塚さんの演出も、今回共演する方々も初めてづくしなので、みなさまに着いて行って頑張りたいと思います。」   石橋静河 撮影:阿久津知宏 石橋静河 撮影:阿久津知宏 石橋静河 「すごくボリュームのある脚本なんですけど、読み終わって『なんて儚いんだ』という気持ちがすごく残りました。お亀という女性が愛おしい女性だなって感じたので、奇をてらわず、ただまっすぐに演じられたらいいなと思いました。」   長塚圭史演出を経験者から、未経験者にアドバイスはと聞かれ、 田中哲司は「なんでも聞き入れてくれて優しいです。やりやすいと思います。」とコメント。 一方の松田龍平は「めちゃめちゃ厳しいです。」と答え、会場に笑いが。 2020年にデビュー30周年を迎えたラップグループ・スチャダラパーが音楽を手掛けることについて、長塚圭史は、 「元禄時代の話なんですが、現代に通じるようにトンネルが開いていくんです。この劇は、今に届けようという意識があるんです。そのトンネルをどうつなげて行くかというときにスチャダラさんのことを想ったんです。もともとこの劇は歌から始まるんです。大坂新町の遊郭の中でわーッっていうある種の騒ぎ歌を想像して頂けるといいかなと思います。」と、出演者による歌のシーンがあることを明かした。   本作は9月4日(土)からのKAAT公演を皮切りに、北九州、豊橋、西宮、枚方、松本で上演される。 詳細は公式サイトで。   (文:エントレ編集部)  

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公演情報
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』 【作】秋元松代 【演出】長塚圭史 【音楽】スチャダラパー 【出演】 田中哲司/松田龍平、笹本玲奈/石橋静河 綾田俊樹、石橋亜希子、山口雅義、清水葉月、章平、青山美郷、 辻本耕志、益山寛司、延増静美、松田洋治、蔵下穂波 藤戸野絵、福長里恩/藤野蒼生(子役 Wキャスト) 朝海ひかる、石倉三郎 2021年9月4日(土)〜20日(月)/KAAT神奈川芸術劇場 2021年9月25日(土)、26日(日)/北九州芸術劇場 中劇場 2021年10月1日(金)〜3日(日)/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール 2021年10月8日(金)〜10日(日)/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール 2021年10月13日(水)/枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール 2021年10月16日(土)/まつもと市民芸術館 主ホール   公式サイト KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』 チケットを探す ” target=”new”>ぴあicon ” target=”new”>ローチケicon ” target=”new”>イープラス [dfads params=’groups=1569&limit=1&orderby=random’]
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