【役者コラム003】舞台の『差し入れ』『公演中のプレゼント』のマナーと、私がもらって嬉しかったもの
【役者コラム003】舞台の『差し入れ』『公演中のプレゼント』のマナーと、私がもらって嬉しかったもの
【役者コラム003】舞台の『差し入れ』『公演中のプレゼント』のマナーと、私がもらって嬉しかったもの
エントレ読者の皆様、こんにちは!
楽劇座の五條なつきです。
毎月舞台に出演していると、よくお客様から『差し入れ』や『公演中のプレゼント』についてご質問を頂きます。
「差し入れってした方がいいんですか?」
「嬉しい差し入れって何ですか?」
「困ってしまう差し入れってありますか?」
などなど・・・。
今回は『差し入れ』『公演中のプレゼント』についてよくあるご質問について書かせて頂きたいと思います。
あくまで私の経験ではありますが、少しでも「差し入れ」に迷っている方の参考になれば幸いです。どうぞお付き合い下さいませ。
Q1「差し入れってした方がいいんですか?」
A「どちらでも構いません。なくてもいいです!」
差し入れはあくまでも気持ちです。絶対しなければならないものではありません。差し入れがないからとガッカリされるような事はありませんので、無理せずあまり気にしないで頂ければと思います。
もちろん、差し入れを頂くとお気持ちを感じられて嬉しかったり、共演者とお裾分けし合ったりして、本当に有り難く頂いておりますので「差し入れしたい!」というお気持ちの時は遠慮せず差し入れして頂けると、出演者の励みになります。
スタンド花
ただし、写真のようなスタンド花などの大きなお花を贈る場合、会場の都合で禁止・またはお届け日時の指定がある事がございます。また、団体によっては飲食物の差し入れを控えて下さいとアナウンスしているところもありますので、公演毎にルールを確認した上で差し入れをするのがマナーです。ルールがある場合は主催団体や会場のHPに記載されている事がほとんどですので、事前に必ずチェックしてみましょう!
Q2「差し入れはどのタイミングで、誰に渡せばいいですか?」
A「受付スタッフに聞いてみましょう!」
基本的に、会場の受付または専用の窓口で差し入れを預かってくれるところがほとんどです。終演後に出演者に直接渡したい場合は、公演毎にルールが異なります(終演後にキャストがロビーに出てくるのでその際に渡せる・楽屋を訪ねられる・直接の手渡しは不可 など)ので、可能かどうか聞いてみましょう。
また、受付に預ける場合は、たくさんの差し入れが一気に預けられるので、差し入れを入れた紙袋の中に
「(キャスト名)へ (自分の名前)より」
と書いたカード等を入れておくと、誰から誰宛ての差し入れなのかが一目で把握できるので、スタッフさんにも喜ばれると思います。公演中やカーテンコールの際に舞台上のキャストに直接渡す事は演出の妨げになる場合がありますので、許可が出ている時以外は控えて下さいね。
Q3「貰って嬉しかった差し入れは?」
A「手紙」
差し入れじゃない!とツッコミが入りそうですが(笑)、実はお手紙が1番嬉しいです。自分が演じた役柄について感想を書いて下さっているともう本当に役者冥利に尽きるので、お客様やファンの方は恥ずかしがらずにどうぞ安心してお手紙を書いて下さい。
以前、演じた役のイラストも「下手で申し訳ないんですけど…」と頂いた事がありますが、それ自体がとんでもなく嬉しいプレゼントなので、絵を描くのが趣味の方はどんどん描いたものを役者さんにプレゼントしてあげて下さい。
お手紙まで大げさなものじゃなくても、お菓子等の差し入れに手書きでメッセージカードが添えてあると、それだけでも印象に残りますし嬉しいものですよ。
マカロン
あとは作品や役柄にちなんだものも嬉しかったですね。例えば、私は『マカロンちゃんの憂鬱』という作品でマカロンを頂くと「役柄と合わせて選んで下さったんだ!」とテンションが上がりました!
Q4「差し入れの定番・食べ物では何が喜ばれますか?」
A「小包装のお菓子か、他の人と被らないもの」
差し入れいろいろ
定番ではありますが、個包装された日持ちのするお菓子は共演者やスタッフにおすそ分け出来るのでいつも助かっています。
または、甘いものの差し入れが多くなりがちなので、しょっぱい系のお菓子・栄養ドリンクやジュース・食事系も喜ばれる事が多いかなという印象です。
インスタ映えする差し入れ!
最近ではインスタ映えするような面白い・可愛い見た目のものも、キャストのSNSに載せて貰える確率が高くて人気!女の子が多い現場では特に喜ばれます。
※ただし、公演中の役者は体調管理に神経質な程気をつけていますので、直接の知り合い、またはその紹介がない限りは「上記のようなお菓子・飲料・食品の差し入れ」は避けた方が無難です。また、本人からのリクエストでない限り、万が一の事態を防ぐため、手作りの食品も避けましょう。
Q5「困ってしまう差し入れはありますか?」
A「会場に置けないもの、持ち帰れないもの」
公演後すぐに差し入れを頂けない時もありますので、生もの等の早く食べなければいけないものは注意して頂けると助かります。また会場によって冷蔵庫・冷凍庫がない場合もありますので、特にアイスクリームやケーキ等の温度管理が必要な差し入れには事前確認が必要です。
また、大きすぎるぬいぐるみ等、持ち帰れないサイズの差し入れも事前確認してからの方がいいでしょう。
Q6「食品・お花以外の差し入れ(プレゼント)はしてもいいの?」
A「もちろんOKです!」
プレゼント
お誕生日の時などは、特に喜ばれると思います。
プレゼントほど大げさなものじゃなくていいな、とか食品以外で…という時にはドラッグストアで買える癒しグッズ(脚に貼るシートや、目や肩を温めるもの、いい香りのハンドクリーム等)もオススメ! 公演はとにかく体力を使うので、きっと喜ばれます。前回のコラムで書いた「のど飴」も良いと思います。
まとめ
舞台の『差し入れ』『公演中のプレゼント』のマナーと、私がもらって嬉しかったもの
『差し入れ』には絶対にしなければいけないものではありませんし、最低限のルールさえ守れば、出演者にとっても、とても嬉しいものです。
もし「差し入れしたい!」というお気持ちがある場合は、あまり難しく考えず、お気軽に差し入れしてみて下さいね。
最後までお読み頂きありがとうございございました!
(文:五條なつき ※文章・写真の無断転載を禁じます)