とにかく色々デカかった!! あやめ十八番『霓裳羽衣』観劇レビュー
あやめ十八番『霓裳羽衣』観劇レビュー
皆さんこんにちは!
あやめ十八番 第七回公演『霓裳羽衣』を観させて頂きました。小暮智美(青年座/On7)です。
いやはや、とにかく色んなモノ・人・スケールが大きいのです。
言葉を選ばすに言えば、デカイ。。
感想を一言と言われたらとにかく“デカイ”ですね。
あやめ十八番さんは花組芝居の俳優・堀越涼さんが主宰する演劇ユニットです。私が以前拝見したときは、女優さんも出演していらっしゃいましたが、
今公演はキャスト全員男性・全員女役という、”贋作女形劇”に挑んでおられました。
私の知人も出演しているのですが、普段はバリバリの男優さんです。恐らく女役は初めて??なのではないでしょうか。今度聞いてみましょう(笑)
そして、パンフレットを読んでみてもそのような役者さんの方が多いようなのです。
良い意味で、女を演じようという気が全く無く、だからこそ逆に女性の持つ業やエネルギー、性別を越えた人間の本質のようなものがジワジワと観てる方に迫ってきます。
そして、人間の色気と言いますか、生唾を呑むような瞬間が沢山あり・・・。一人客席で静かにジタバタ悶えながら(笑)観させて頂きました。
お話はインド神話をモチーフに、インドの神々が複雑に絡み合い、そこに人間界が加わり又しても複雑にもつれ合い、1人の少女の末代まで続く物語として進んでいきます。
神話の世も今の世も似たような事で悩んでいるのだなと、観劇し途方にくれながらも、全員の凄まじいエネルギーと“デカサ”に心捕らわれ圧倒されながらグイグイ引き込まれ観終わってしまいます。
そして、もう1つのこの作品の魅力は声の持つ力では無いでしょうか。まるでそれぞれの役者さんが楽器の様でした。
そして、なんと生演奏も!!
この演奏がインド神話という途方もない世界観と現代人の私達を繋げてくれている様な気もします。
ドップリと心身を預け、あやめ十八番さんの演劇マジックにまんまと掛かってしまった私でした・・・。堪能。
(文:小暮智美)
あやめ十八番 第七回公演
「霓裳羽衣」
【作・演出】堀越涼
【出演】塩口量平、美斉津恵友(花組芝居)、笹木皓太、堀越涼(以上あやめ十八番)、北沢洋(花組芝居)、小林大介(花組芝居)、二瓶拓也(花組芝居)、和知龍範、梅澤裕介(梅棒)、熊野善啓(チャリT企画)、田中真之、小坂竜士(辺見プロモーション)、β(WAHAHA本舗)、雨宮慎太朗(レティクル東京座/LIVEDOG株式会社)、菅山望、ミヤタユーヤ、田口真太朗(voyantroupe)、金塚真一、山本周平(アオイオレンジ)、原口紘一、尾﨑宇内(無隣館)、塚越光(INNERSPACE)、佐藤修作(四次元ボックス)、水澤賢人、吉田能(花掘レ)、丸川敬之(花組芝居)、12/17〜19吉田悠(花掘レ)、12/20〜21島田大翼(オペラシアターこんにゃく座)
2016年12月17日(土)~21日(水)/東京芸術劇場シアターウエスト